本校では「学力向上」にかかわって、次のように『二学期制』を導入しました。
@『二学期制の試行』
平成20〜22年度
この3年間、曽爾中学校では「さらなる授業時数の増加」等を目指し、二学期制を試行しました。全国でも珍しい学力向上合宿「GUTS」や「夏休みの弾力的運用」「秋期休業の創設」などは、この試行期間に生まれたものです。
1.試行のねらい
@<授業時間数の更なる増加>
一つの学期がなくなることで、始業式・終業式が減ったり、定期考査が1回なくなったりすることや長期休業期間を弾力的に運用することにより授業時数を年間30時間程度、増やすことができました。
A<学習指導にゆとり>
授業時間が増えれば、1つの単元・教材に割ける時間も多くなり、学習にゆとりが生まれました。
B<行事の見直し>
成績を評価しなくていい7月と12月にゆとりが生まれ、行事の時期や内容、持ち方などを見直しました。
2.二学期制のメリットとデメリット
◆生徒から見たメリット
@学力(特に基礎学力)が向上します。
A長期休業前に通知表をもらわないので、保護者から「成績が悪い」などと言われずに休みに入ることができます。
B定期テストの回数が1回減ります。
◆教員から見たメリット
@年間30時間程度授業数が増え、学習指導に余裕がもてます。
A各学期が100日程度の長い授業日になるので、年間を見通した評価計画を立てることができます。
B長期休業前後にも落ち着いて学習に取り組ませることができます。
C成績を評価しなくていい7月と12月にゆとりが生まれます。
*このことを生かして7月には授業研究会を集中させ、教員の指導力の更なる充実に努めています。また、12月には「GUTS(学力向上合宿)」を実施し、生徒の学力向上と学習習慣の定着を図っています。
■生徒から見たデメリット
@長期休業前に通知表をもらわないので、自分の強化すべきポイントがわからないまま休みに入ってしまいます。
A1回の定期考査での試験範囲が広くなります。
*このことを私たちは「家庭学習」を習慣づけるチャンスだと考えております。試験範囲が広いと「一夜漬け」では対処できません。日々の授業を大切にし、その予習と復習をすることを通して「家庭学習の習慣化」を図りたいと考えています。
B部活動の公式戦が一部試験前と重なって、練習と家庭学習の負担が大きくなります。
■教員から見たデメリット
@長期休業前に通知表がないため、保護者に対して別途「個人の評価情報」を伝える必要があります。
A全県一斉導入ではないので出張や研修会などで他校とのズレが生じることがあります。
3年間の試行の結果、「二学期制」のデメリットは試行前から想定されたことがほとんどであり、その対応は充分と言えないまでも、一定の効果をあげています。そして、当初のねらいであった「授業時数のさらなる増加」がはっきりと認められたので、村教育委員会へ『二学期制本実施』の方向で答申しました(平成22年12月答申)。
その結果、平成23年度からの「二学期制」実施が決定いたしました。(平成23年1月回答)
【答申】全文書(保護者アンケート結果を含む)はこちら ⇒ 二学期制試行を終えて(pdf;276Kb)
A『二学期制の実施』
平成23年度より、二学期制の本実施が決定しました。